毎日のように仄暗い夢を見る

仄暗い夢を見る時は大体わたしが昔住んでいた町が舞台で、それもかなり嫌なイメージを膨らませて出来上がった記憶の中の町になっている。

わたしの家の玄関のドアはすりガラスみたいになってい。
うっすらと向こう側に立っているその影は明らかに人ではなくて、入ってこれないようにってドアの鍵を閉めようとするんだけど無理やり開けて得体の知れないものが家の中に入ってこようとする。

同じ夢を何度も、何度も。

得体の知れないものがいなくて外へ出ていても、町の天気はいつもどんよりと曇っていてわたしの家から連なってる坂道は実際の坂町よりもうんと長くて道を走っても走ってもどこへも辿り着けない永遠の坂道になっている。

高校生の時に残ってた自分の気持ちやわだかまりみたいなものが今ではずいぶん解けたはずなのに、いまだに自分の心はあそこにあるみたいで良くないなあと思う。

京都に住んでた時の家は一度だけ出てきて、今住んでいる自分の家はまだ一度も出てきたことがない。
過去が現実になるってことなのか、嫌な過去でも恋しく思っているから出てくるのかはよくわからない。

その時その時を生きてる時って、いつもあまり実感がなくて過去の方が現実を感じれるからそうやって現実を生きようとしてるのかも、とも考えたりする。